ほうしゃくじ
寳積寺は綾瀬川南側の草加市金明町にあり、北側の越谷市蒲生にある清藏院門徒で山号を金明山と称する。この山号は現在の地名である金明町の由緒となっている。寺の開創年代ははっきりとしていないが過去帳によると元禄年間となっている。しかし墓誌などを見るとあと100年程度さかのぼることができる。現在の住職で15代となる。ただ過去に無住だった時代が長く、本寺清藏院の兼務寺として今に残っている。本尊は銅製の阿弥陀如来立像で南北朝時代の作である。これは寺院の創建時代と合わないが、初代の住職が本尊を担いでこの地まで運んだと伝えられている。また本堂内両脇に文化時代に建立されたであろう将軍地蔵を本尊とする約千体の地蔵が安置されている。この地にて地蔵信仰がさかんだったことを物語っているのではないだろうか。現在の本堂は東武鉄道拡幅工事に伴い、昭和六十二年に建立されたものである。