この度、埼玉第一教区では、平成28年11月22日に、檀信徒教化推進会議をイラストレーターで文筆家の田中ひろみ先生にご同行をいただき、「山梨の名寺・名仏を巡る旅」と題し、バスツアーとして開催した。
現在田中先生の「仏像なぞり描き」という写仏本がシリーズで14万部出版されており、このジャンルの本としては、記録的な部数で、女性感覚の優しい線で仏像を描き、その線をなぞるだけで、心がやすらぐことが、若い女性にも人気となったことで、多くの新聞・テレビに取り上げられている。
当日は午前8時に教区内各地より大型バス4台にて山梨へと向かった。
参加者は檀信徒と教師、寺庭婦人、総勢157名という多くのご参加をいただいたこともありバス2台ずつの2班に分かれての参拝となった。
今回、檀信徒教化推進会議の開催に際して、埼玉第一教区布教師会より参加者の皆さんに『心やすらぐ仏像なぞり描き』を進呈いただいたことで、山梨に着くまでの間、著者の田中先生が各バスを乗換え、車中にて直接なぞり描きのご指導をいただき参加者も喜んでおられた。
先ず大善寺に到着した班は国宝である本堂の前にて記念撮影、続いて本堂にて法楽後、田中先生にお作りいただいたイラスト入りの資料をもとに本尊薬師如来や十二神将立像(各国重要文化財)などについて、ユーモアを交えて、それぞれの仏像の特徴や拝見の仕方などを解説いただいた。その境内を散策した後、客殿にて大善寺境内にて栽培しているぶどうから作られたワインやジュースを頂戴し、大善寺関係の皆様からの温かいおもてなしに長時間のバス移動の疲れが癒されたと皆感激されていた。
昼食後、花と縁結びでも有名な放光寺に到着、仁王門をくぐり本堂へ、当日は、天気に恵まれた上に、大善寺・放光寺とも境内の紅葉が一番の見頃で、参加者は境内の紅や黄色の美しさに見入っておられた。
本堂にて法楽後、宝物館にて重要文化財である金剛界大日如来・天弓愛染明王などを参拝させていただいた。
愛染明王は「煩悩即菩提」を示す仏さまで男女の縁はもちろんのこと、人や社会、仕事、学校などありとあらゆるご縁が吉祥に結ばれるご利益をお授け下さるとご説明をいただき、皆それぞれの思いを込めて参拝されていた。 その後、客殿にてお茶やお菓子などのおもてなしを受け帰路についた。
後日、ご参加いただいた方々からは「個人ではなかなか伺えないようなお寺さんに参拝出来て良かったです」「珍しい仏さまをお参り出来て有難く思いました」「なぞり描きやってみました」「無心になりますね」「心が癒されます」というお声をいただけ、今回の檀信徒教化推進会議が意義あるものであったと思うことができた。
最後に大変お忙しい時期にもかかわらず温かくお迎え下しました大善寺さま、放光寺さまの関係の皆様に心から感謝申し上げ報告といたします。
(地蔵院 小室雄充)