去る令和元年9月10日(火)「埼玉第一教区教化研究会」が川口駅前市民ホール『フレンディア』に於いて開催されました。今回は講演を二部構成として開催し、講演一を智山教化センター所員 中嶋亮順先生をお迎えし、「教化資材の紹介と活用法」について講演を賜りました。
現在、宗派からは幅広いニーズに対応した様々な出版刊行物が発行されており、その内容は自坊での布教に活用できるものや青少幼年教化に関するもの、近年ではインターネットの普及によるメリットを活かし、宗派のホームページからダウンロードし、活用できる「寺報テンプレート」や「各種教化資材」・「イラスト集」等があり、これらを効率的に組み合わせることで教化の幅が格段に向上することを実感する内容でした。
休憩に引き続き、講演二を智山教化センター専門員 川又俊則先生をお迎えし、「次世代の檀信徒教化を考える~様々な宗教の現状を学ぶ~」と題して講演を賜りました。
講演では各宗派の統計データを基に講義が進み、共通の課題として「兼務・無住の増加」・「寺院内格差」・「高齢化」・「後継者問題」などが挙げられるが、これらの幅広い課題に個別で対応していくにはどうしても限界があり、我々がどのように取り組んでいくべきか、各地で行われている活動を例に示しながら、“これからは超宗派的な仕組み作りの為の議論が肝要で、また、檀信徒の信仰的自覚が大切である”と述べられました。
今回の講演を拝聴し、現状では親が亡くなり、自分の代になって初めて寺院行事に参加するという方が多いなかで、子や孫にあたる世代の人に若いうちからお寺と関わりを持ってもらうことが重要だと感じ、その為には宗派で発行されている各種出版物をシチュエーションに応じて活用していく事が大切であると感じました。
埼玉第一教区教化研究会開催にあたり、お忙しい所、当教区教化研究会の講師をお引き受け頂きました、中嶋先生、川又先生をはじめ、ご協力賜りました関係各位に感謝を申し上げ、ご報告とさせて頂きます。
(普門寺 小泉暁輝)